うつわ・和食器・焼き物の産地マップ/地図、歴史、特徴(東北・関東)

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うつわや和食器など、焼き物を見ていると、有田焼や益子焼のように産地や地域ごとに特徴があったりしますよね?

焼き物それぞれの特徴や歴史などを知ることで、うつわや和食器選びがもっと楽しくなるかもしれません。

今回は東北、関東地方の産地別の焼き物の特徴をご紹介します。

東北・関東地方の焼き物産地マップ

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栃木県の益子焼、茨城県の笠間焼をはじめ、7つの焼き物の特徴をご紹介します。

小久慈焼(こくじやき):岩手県

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小久慈焼は岩手県久慈市で焼かれる陶器で、歴史は江戸後期に初代熊谷甚右衛門が相馬からの陶工である嘉蔵に師事したことから始まりました。

小久慈焼の特徴的な作品として、注ぎ口の長い片口うつわがあります。また、糠白釉、飴釉、掛分釉だけを流しかけただけの素朴な風合いも小久慈焼の特徴です。

楢岡焼(ならおかやき):秋田県

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楢岡焼は秋田県大仙市を産地とする陶器で、歴史は1863年に地元旧家の小松清治が秋田市の寺内焼の陶工を招いて窯をつくらせたのが始まりと言われています。

楢岡焼の特徴は、釉薬による深みのある青色です。

平清水焼(ひらしみずやき):山形県

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平清水焼は山形県山形市で焼かれる陶磁器で、歴史は江戸後期に地主の丹羽治左衛門が茨城からの陶工である小野藤次平を招いて、地元千歳山の土を使って作陶させたのが始まりでした。

平清水焼で有名なものは「梨青瓷」と「残雪」で、梨青瓷は青白色の斑点、残雪は黒色の斑点が特徴的です。

会津本郷焼(あいづほんごうやき):福島県

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会津本郷焼は福島県会津美里町周辺を産地とする陶磁器で、歴史は1593年に領主である蒲生氏郷が播磨国からの瓦工に鶴ヶ城の屋根瓦を作らせたのが始まりでと言われてます。

会津本郷焼の特徴は、厚みのある陶器の形とたっぷりと掛けられた釉薬の風合いです。釉薬は、飴釉と緑釉に追加して、近年は白緑釉や瑠璃釉などが加わり、様々な風合いが見られます。

大堀相馬焼(おおぼりそうまやき):福島県

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大堀相馬焼(略称:大堀焼)は、福島県浪江町大堀を産地とする陶器で、歴史は江戸時代に相馬中村藩士の半谷休閑が浪江町大堀で陶土を発見し、下男の左馬に命じて日用雑器を作陶するようになったのが始まりです。

大堀相馬焼の特徴は、3つ挙げられます。1つ目は藩主相馬氏の家紋から走り駒(疾駆する馬)が意匠となっており、縁起物として好まれています。2つ目は二重焼という技術で、大堀相馬焼の湯呑みは冷めにくいと言われている理由です。3つ目は「青ひび」と言われるもので、鉄分を含んだ釉薬を用いるため、還元炎焼成後に冷却することによって生じます。そして、そのひびに墨を塗り込むために黒く見えます。

益子焼(ましこやき):栃木県

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益子焼は、栃木県芳賀郡益子町周辺を産地とする陶器で、歴史は江戸時代末期、常陸国笠間藩で修行した大塚啓三郎が益子に窯を作ったことで始まったと言われています。

益子では毎年、ゴールデンウィークと秋(11月頃)に「益子大陶器市」が開催され、陶器が盛んな地域でも知られています。

益子の陶土は粗くて気泡が多く、必ずしも作陶に向いた土ではないと言われていますが、陶芸家であった濱田庄司などの努力もあり、様々な民芸品が生み出されてきました。

益子焼の特徴は、厚手で重厚な造形(陶土の気泡が多く、成形が難しいため)と、多彩な釉薬(柿釉、飴釉、黒釉、青釉、糠白釉、灰釉など)が出す様々なデザインです。

笠間焼(かさまやき):茨城県

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笠間焼は茨城県笠間市周辺を産地とする陶器で、その歴史は江戸時代中期、箱田村の名主久野半右衛門道延が近江信楽の陶工長右衛門を招いて窯を作り、陶器を焼いたのが始まりと言われています。

笠間で春に開催する陶炎祭(ひまつり)や秋に開催する陶器市(笠間浪漫)が有名です。

笠間の陶土は関東ローム層から採れる笠間粘土で、粒子が細かく、粘性が強いのが特徴です。そのため、焼き上がりが丈夫で様々な食器やうつわに使用されてきました。

笠間焼の特徴は、「特徴がないのが特徴」と言われるほど、多種多様で自由な作風の焼き物が作られています。これは伝統にこだわらない国内・国外の陶芸家を笠間が広く受け入れたためです。現在、笠間焼の8割が作家ものと言われるほど、独創的な和食器・うつわが多いです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

益子焼や笠間焼など、それぞれの産地の陶土や歴史の影響もあって、現在の焼き物の特徴が出ている点も興味深いですね。

和食器やうつわが作られた背景を知ると、食器選びがもっと楽しくなるかもしれません!